応援メッセージ
池江 璃花子 様
私は昨日、貴女のHPから『応援メッセージ』を送ろうと思い、貴女への手紙を書きました。
でも、送れませんでした。
きっと、文字数が多過ぎて送れないのかなと思いました。
普通に『頑張って下さい』とか、『負けないで下さい』とか、『応援しています』とか、そういう短い言葉なら良いのでしょうが、既に懸命に頑張っている貴女に、私はそういう言葉を送りたいと思わなかったのです。
そして、書き始めたら随分と長いものになってしまったのです。
今朝も再チャレンジで送信を試みましたが、やはりダメでした。
そこで、ブログに掲載だけすることにしました。
『想いよ、届け!』という気持ちで。
池江 璃花子 様 (10月5日記載)
初めまして、璃花子さん。
『晴太老』と申します。
私は、貴女と同じ年の息子を持つ、今年55歳になる一人の父親です。
ただ、私の場合、普通の会社員として、家族を支え守り続けている世の中の父親たちとは少し違う生き方をして来ています。
カッコよく言うと『波瀾万丈』ですが、普通に考えると『しくじりばかり』の人生を歩んで来たのです。
ただ、生き方としては、自由に、自分の生きたいように生きて来たと思っています。
ある人から教わった言葉ですが、人を成長させる『3つのT』。
『倒産』
『投獄』
『闘病』
今の貴女は、その内の一つを経験している最中ですね。
私は、今の貴女と同じ歳の時には、鑑別所に入りました。
その時は、二回目の事件を起こした時でしたので、本来は中等少年院への送致が内定していたのですが、今は亡き親父の機転で少年院送致を逃れ、保護観察処分で済みました。
40になる頃、それまで経営していた会社を潰しました。
手形の不渡りを出した訳ではなかったので、完全な倒産ではありませんが、債務弁済が出来なくなったので、ほぼ倒産と同じです。
私は、3つのTの内、これまでの人生で2つのTを経験して来ました。
『倒産と投獄』です。
残るは、今の貴女が経験されている『闘病』です。
そして、それとは別に2回の離婚を経験しました。
2つのTと離婚の精神的ダメージは、実は私にとってはさほど大きな問題ではありませんでした。
しかし、6年前の2回目の離婚による、最愛の息子との別れだけは耐えがたいものがありました。
息子が中一の時でした。
当時の息子は母親との生活を選択し、母親と共に出て行きました。
その後、私の心は完全に折れ掛け、一時は息子をさらって一緒に死ぬことを考えたこともありました。
しかし3年前、息子は改めて私との生活を選択し、今では一緒に暮らしています。
今の私には、息子と一緒に食べる夕飯(晩酌)の時間が、最も大切な時間になっています。
そのような私にとっての現在の座右の銘は、『明日死ぬと思って生きなさい。永遠に生きると思って学びなさい。』というものです。
人間は、過去に囚われ、執着した後悔と、未来に不安を抱き、怖れを感じる生き物だそうです。
人間の悩みは、全て過去と未来を見た時に発生するのだそうです。
それを打破するのは、『今、ここ』に集中することですよね。
貴女は、その力で、日本を代表するトップアスリートになったのでしょうね。
闘病中の貴女にとっての『今、ここ』は、病と闘うことに気持ちが行ってしまうと思います。
でも私は、闘病中の今の貴女の目の前にある、些細な幸せを感じることにあると思います。
日々、多くの苦しみと闘っている貴女には、大変なことかも知れませんね。
でも、是非とも感じて下さいね。
些細な幸せを。
『幸せ』は、頭で考えるものでは無く、心で感じるものですからね。
私は50を過ぎて、やっとそれに気づいてきました。
『Don’t think. feel !』 (考えるな!感じろ!)
ブルース・リー、『燃えよドラゴン』の名セリフです。 (貴女の歳だと知らないかも知れませんね。)
私の大好きな言葉です。
実は、私は7月下旬に一度、貴女に応援メッセージを送ろうとしました。
しかし、その時は送れませんでした。
貴女のご両親の気持ちやお兄さん、お姉さんの気持ち、身近な友人たちの気持ち、そして何より貴女自身の気持ちを考えた時、掛ける言葉が見つからなかったのです。
私は、正直なところ、特別競泳のファンだったり、貴女のファンであった訳ではありません。
時々スポーツニュースで見掛けて、「若くて凄い子が出て来たなぁ」、「スポーツ選手としては、顔立ちの可愛い子だなぁ」と思っていたくらいでした。
偶然、5月8日の昼頃に、LINEニュースで貴女のオフィシャルサイトの開設を知りました。
最初にHPを見た時の応援クリック数は、5000位でした。
HP内を見て周り、私が応援クリックをしたのは8819(パパイク)でした。
もう一度クリックしてみると、二度目は出来ませんでした。
そして、単純に一人一回だけなんだなと思ったのです。
その後、時々サイトを見ると、1時間で1万人位のペースでクリック数が増えていることにビックリしました。
そして、時々覗いて見ては、クリック数のペースが落ちてはいても、数字が伸びていることで嬉しくなりました。
みんな池江選手のことを心配して応援しているのだなと思い、流石トップアスリートだなと思ったのです。
最初の内は、単純にどのくらいの数になるのか興味があり、眺めている感じでした。
日に日に増加スピードが落ちて行くのを見ていると、逆に寂しさを感じました。
私は、一人一回なんだと勝手に思い込んでいたので、貴女のHPを何度も見てはいても、その後クリックはしませんでした。
しかし、その数が30万位の頃、私は無意識に応援クリックを押してしまったのです。
すると、最初に見た沢山の『ありがとう』が出て来て、初めて一人一回なのではなく、一日一回なのだと気づいたのです。
その後は、HPを見る度に、大体週に2~3度位のペースでクリックしていました。
そして、クリックしている内に応援メッセージを送ってあげたいなと思ったのです。
それが、7月下旬でした。
それまでは、日本のトップアスリートの『池江選手』という目で貴女を見ていました。
しかし、応援メッセージを送ろうとしたら、同じ19歳の子を持つ親としての気持ちになり、貴女のご家族の気持ちを考えて送ることが出来なくなったのです。
そして、送れない代わりに、私はその日から毎日貴女の無事を願ってクリックをすることにしたのです。
すると、まだ会ったことも無い、ただTVで見ただけの貴女に多くの気づきを与えて貰えたのです。
そして、涙が溢れて来たのです。
私は、その想いを私の個人ブログに書きました。
このブログは、私がこれまでの人生での気づきを少しずつ綴っているだけのものですから、読者はいません。
ただ、偶然にも私のブログに出会ったしまった方や、将来、息子が私の歩んで来た道の一部を知るきっかけになり、将来息子が歩んで行く道の一助になれば良いなとの想いで日々綴っています。
私は、先にも書いた通りの経験をして来ている事から、今の私に息子に残せるような資産は何もありません。
ただ、『言葉』は遺せるのではないか、との想いでブログに綴っているのです。
しかし、毎日クリックしていると面白いことが沢山あります。
8月頃は、日々の増加数が2~3000ずつ増えていましたね。
そして、何かあると、一気にその増加数が8000~10000位増えるのです。
毎日のクリックする時間は一定ではありませんが、ある時から、クリックした時の数を記録するようにしたのです。
すると、8月24日に、『883114』だったのです。
この数字を眺めていて、私は突然気づいたのです。
『パパさん、イイヨ』だと。
なんか、凄く褒められた感じがして、私は一人で嬉しくなりました。
私は、画像で保存しました。
少し前にTVで、貴女がプールサイドで日大の応援に出ている姿を見た時には、「やっと外出できたんだなぁ」と思い、思わず涙が溢れて来ました。
一緒にTVを見ていた息子に、「とうちゃん、なに泣いてんだよ」と、笑われてしまいました。
一昨日の応援クリックが100万を超えた時は、前日が995817でした。
私は、明日か明後日には100万達成だなと思っていました。
そして、朝8時頃に見ると、999200位でした。
私は、今日100万行くなと思い、もう少し待ってからクリックしようと思ったのです。
少しでも100万に近づきたいと思ったのです。
そして、12時位にクリックしようと思っていたのが、うっかりして15時過ぎになってしまったのです。
すると既に100万を超えていて、私がクリックしたのは、1000402でした。
その時の私の気持ちは、ブラックジャックで21を狙いながらドボンになってしまったような気持ちでした。
私は、『100万に近づきたい』という欲に負けたのです。
思わず、自分の愚かさに笑ってしまいました。
長々と無意味なようなことを書いてしまい、申し訳ありません。
でも、伝えたかったのは、私はこうして会ったこともない貴女に日々幸せを頂いているということです。
『この時代に生まれて来てくれてありがとう』という想いです。
貴女は、『記録』にも、そして人々の『記憶』にも残る人に既になっていますよね。
貴女は、人並み外れた精神力の持ち主なのだろうと思います。
でもそれは、トップアスリート『池江選手』としての貴女だと思います。
しかし本当の貴女は、ごく普通の19歳の一人の少女だとも思います。
今回、私がこのメッセージを送ろうと思ったのは、日本のトップアスリートとしての『池江選手』にではなく、19歳の一人の少女としての『池江璃花子さん』に、私の感謝の気持ちを伝えたいと思ったからです。
池江選手には、周りから沢山の声援や期待がありますよね。
でも私は、19歳の少女としてのあなたを大切にして欲しいなと思っています。
そして、少女の貴女を応援しています。
最後に一つ提案があります。
貴女のご両親や、お兄さん、お姉さんに、貴女が生まれる前のことを教えて貰うと、きっと沢山の気づきや喜びがあると思いますよ。
ご両親の子ども時代に遡って、お二人が出会う前の実らなかった恋愛話しなんかも面白いと思いますよ。
ご夫婦間で知らないことも、きっと貴女にだけは内緒で教えてくれるかも知れません。
貴女が生まれて来る前のご家族一人一人のことを知ること。
色々な発見があり、楽しいと思いますよ。
私は、ブログに自分の過去を小説風に書く様になりました。
実は、小説風に書くことに気づいたきっかけにも、貴女への応援クリックが絡んでいるのです。
それを書きながら、私は今まで気づけなかった自分に気づき、毎日がとても楽しいのです。
みんな自分のことを知っている様で、知らないのが人間なのかも知れないと思ったりしています。
『今の楽しみ方』の参考になってくれると嬉しいです。
是非、今を楽しんで下さいね。
一日一日を毎日楽しんでいった結果、きっと貴女には素晴らしい未来が待っていると、私はそう信じています。
これからも毎日応援クリックをさせて頂きますね。
ありがとうございました。
『応援メッセージ』 (了)
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