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2019年11月11日 (月)

俺の道 ~中高生編~ (9)

(9)殴り込み

1年が終わったら絶対辞めてやると決心した俺は、取りあえずはサッカーを頑張ることにしたのだった。

サッカー部は、2コ上の3年はかなり強く、上手い先輩も多かった。

日本選抜クラスが数人いた。


しかし、1コ上の2年は大したことがなかった。

それなのに1年は2年にめちゃくちゃしごかれたのだ。


練習前には、担当の先輩のシューズとボールを廊下や床に塗るワックスを盗んで来て、ワックスでピカピカになるまで磨かされた。

練習が終わると、1年だけが2年にダッシュを何本もやらされた。

ゲロを吐くまで走らされた。


俺は、自分がやらされて嫌だったことは人にはしないタイプだった。

しかし、代が替わり、これまで自分たちがやらされて嫌だったことを、ここぞとばかりにやって来るタイプは大嫌いだった。

俺は、いつしか、『こいつら全員締めてやる!』と思っていた。


そして、夏休み中の学校内での合宿の時、事件は起きたのだった。


1年は1階の教室で寝泊まりし、2~3年生は上の階の教室で寝泊まりしていたのだった。

ある晩、1年のW井が一人、上級生に呼び出され、上級生の教室に行ったのだった。

そして、しばらくするとW井は泣きながら帰って来たのだ。


俺は、理由を聞いた。

するとW井が言ったのだった。


「2年に押さえつけられ、裸にされ、○んぽにサロメチールを塗られ、カブトムシを這わされた・・・」


それを聞いた俺はブチ切れたのだった。


俺は、野球部の金属バットを持って単身で上級生の教室に殴り込んだのだった。

俺はこの時、全員締めてやるつもりだった。

全員半殺しにしてやると思っていた。


しかし、俺のあまりの剣幕に驚いたのか、誰一人として逆らう奴はいなかったのだ。

2年生全員が平謝りだった。

そして、3年が俺をなだめる状況で、俺は肩透かしを食らったのだ。


誰か一人でも掛かって来てくれれば、俺も手を出せるのだが、平謝りで無抵抗な奴には手を出せなかったのだ。

俺は仕方なく、2年全員にW井に謝罪させ、その夜は終わらせたのだった。


しかし、その翌日から、先輩の俺に対する態度が急変したのだった。

それまで、毎日やらされていた先輩のシューズやボール磨きを俺はやらなくて良くなったのだ。

そして、合宿が終わった後、俺は一人呼び出されたのだった。

相手はサッカー部で3年のパンチパーマを掛けた半グレな感じの先輩Tだった。


先輩のTは俺よりガタイが一回りデカかった。

しかし、俺より根性があるとは思えなかった。

俺はやる気満々で独りで出向いた。


しかし、そこで言われた一言で、俺は一気に冷めたのだった。

Tは言ったのだった。


「次はお前が頭張れ!」


俺は言ったのだった。


「はぁ?!」

「何言ってんですか?」

「俺がいつまでも、こんなダッセー学校に居ると思ってんですか?!」

「笑わせないで下さいよ!」


俺は、自分より強い奴を倒すことにしか興味が無かった。

頭を張るとか、お山の大将になるようなことには全く興味が無かったのだ。


俺はその時思ったのだ。


「こんな奴らと一緒にいたくねぇ!!」


俺は、その後直ぐにサッカー部を辞めたのだった。


(つづく)

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