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2019年11月15日 (金)

俺の道 ~中高生編~ (13)

(13)酒酔い運転の始まり

バイトの方は、最初は皿洗いをしながら時々キッチンを教えてくれる感じだった。

夕飯のピーク時のキッチンは、チーフのA見さんとS司先輩、それに俺が補助で入り、それでも足りない時は、フロアー主任のI泉さんか店長がフォローする形だった。

S司先輩が大学受験のため、10月一杯でバイトを辞めてしまうとのことで、それまでに俺を仕込んでくれることになったのだった。

そのお陰で、俺は一ヶ月も経たずに、ほぼ一人でキッチンを回せるようにまでなっていたのだ。


このファミレスの売りは、パンケーキとクレープだった。

ここのキッチンは、大きく分けて4つのスペースから成っていた。

サーロインステーキ、ハンバーグステーキなどの肉類に網目を入れて焼くグリル。

パンケーキやクレープ、スパゲティなどを焼く鉄板。

フリッターやポテト、唐揚げなどの揚げ物類。

サラダなどの野菜類の4つのスペースだ。


俺の中学時代の技術・家庭の成績は3年間通して5だった。

手先は器用な方だった。

物覚えも悪くは無かった。

コックは俺の性分に合っていたのだ。


俺は10月分の給料で、初めてのパーマをかけたのだった。

そして、11月に16歳になり、俺は誕生日の日に原付の免許を取った。

免許の取得と同時に、それまでのバイト代で、俺は当時流行っていた『パッソル』を中古で買ったのだった。

値段は、確か3~4万だったと思う。


原チャリを取得したことで俺の行動範囲は広がった。

それからは、毎日のように夕方から閉店の深夜2時すぎまで働いた。

月末には棚卸まで手伝うようになった。

棚卸を手伝うようになったことで、商売というものを少し理解しはじめた。

そして、数が合わなくなる食材は、つまみ食いが出来ないことを知ったのだ。

逆に、つまみ食い出来るものも知ったのだった。


俺は、多い時は、月に200時間以上働いた。

バイト代も軽く10万を超えたのだった。


月に数千円しか小遣いを貰っていなかった俺にとっては大金だった。

俺は、それまで抑えていた自分の欲求を満たすためにバイト代は全て自分のために使った。

貯金なんかはしなかった。


その頃から、チーフのA見さんが遅番の時は、店を閉めた後、A見さんに連れられ、明け方まで近くのスナックかA見さんのアパートで酒を飲むようになったのだ。

俺はいつも明け方に、原チャリの酒酔い運転で帰宅していた。

時には、自分ちの前でゲロッたりしたこともあった。


今思えば、なんちゅう高一かと思う。

俺の息子じゃなくて良かったとさえ思う・・・。


この頃の俺は、朝方に帰宅してから寝て、昼近くに起きるような生活だった。

俺が起きた頃には、既に両親ともに働きに出ていて台所には弁当が置いてあった。

俺は昼近くになってから弁当だけ持って原チャリで学校へ行くのだ。

原チャリは、校門の直ぐ目の前にある雑貨屋に預かって貰っていたのだ。

俺は、雑貨屋のおばちゃんと仲良しになっていたのだった。


俺は、午後の授業だけ受けたり、酷い時は弁当だけ食って仲間を誘い、午後の授業もサボって遊びに行ったりしていた。

そして、また夕方からバイトに入るという生活だった。

この頃からの俺は、一応毎日学校には行くのだが、弁当を食べに行くだけで、ほとんど授業は受けていなかった。

バイトが本業になっていたのだ。

そして、急激に出席日数は減少していったのであった。


(つづく)

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