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2019年12月 4日 (水)

俺の道 ~自立編Ⅰ~ (1)

(1)俺の城

俺が自らの力で初めて借りたアパートは、道幅3m位の舗装されていない砂利道から奥に向って建てられた木造二階建てのアパートだった。

俺が借りた部屋は、1階の一番手前、道路側の角部屋だ。

間取は玄関ドアを開けると左手に半畳位の小さなキッチン、右手に半畳の和式トイレが付いて、奥に和室の6畳一間の部屋だった。


角部屋だから道路側に腰高窓が付いていた。

南側には一間幅の窓と、奥行きが1mちょっとの庭とは言えないスペースがあった。

そして、2m位の高さのブロック塀が隣地との境界に建てられていた。


隣地は畑だったから1階でも日当たりは悪くなかった。

道路を挟んだ斜向かいは、原っぱの空き地の様な駐車場だった。


俺の荷物は、小学生の時から使っていた二段ベッドの片割れにマットレスと布団を敷いたベッドと14型位の小さなテレビとTV台としてのカラーBOX1個、あとは衣類だけだった。


ただ、この時どうやって荷物を運んだのかは、俺の記憶に残ってないのだ。

借りた翌日に引っ越したのだから、引っ越し屋に頼んだ訳ではない。

とすると、親父に頼んで車で運んだとしか思えないのだ。


冷蔵庫は小さめの2ドアのものを後から中古で買った。

そして、これも記憶は定かではないのだが、もしかしたら親父が買ってくれた様な気がするのだった。


洗濯機はなかった。

近くの銭湯の横にあるコインランドリーを使った。

銭湯までは徒歩2~3分だった。

ここが最初の俺の城となった。


引っ越した初日から俺の部屋は溜まり場になった。

この時、何となくだが、集まって来た連中が、みんな親父に挨拶をしていたような気がするのだ・・・。


そして、引っ越して3日目の夜には警察が来た。

近所からの通報だった。


この時来た交番警官の30代のI藤とは、その後仲良くなり、持ちつ持たれつの関係になったのだった。

俺の部屋には、K三中の中卒組のN村、I森、Tを中心に少なくても常に4~5人はいた。

多い時は、6畳の部屋に10人以上がたむろしていた。


そして、この4月から三多摩連合『BLACK EMPEROR』は、俺たちの代になり、『花小金井』が三多摩地区での本部になったのであった。

『花小金井』の頭のI森が、総長になったのだ。


俺は月曜日~土曜日まで毎日働いていた。

しかし、俺が仕事に出ている間も部屋には鍵を掛けなかった。

誰でも出入り自由だったのだ。

盗まれる様な物も何も無かった。


俺の最初の城は、族の溜まり場と化したのであった。


(つづく)

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